鉄遊館

京阪電気鉄道

600形

走行音(1.23MB)

収録区間:石山坂本線 滋賀里→穴太

制御方式:界磁位相制御

主電動機:TDK-8760A(70kW)

 

1984(昭和59)年に、従来の大津線(石山坂本線・京津線)用車両を置き換えるために登場した車両。車体は置き換える260形・300形用のものを流用した上で、前面形状の大幅な変更と冷房化を実施して使用されている。主要機器類は新製されていて、制御方式は本線用の6000系と同じ界磁位相制御であり、駆動方式もカルダン駆動となっている。京津線は京都市営地下鉄東西線と直通運転が行われることになったため、現在は石山坂本線でのみ運用されている。走行音は、軌道線のカルダン駆動車らしい、甲高く小さなモーター音が特徴である。ドアチャイムは東武と同じものを2回繰り返している。

 

800系

走行音(全区間)(32.9MB*)

収録区間:京都市営地下鉄東西線・京津線 京都市役所前→浜大津

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋3レベルIGBT)

 

1997(平成9)年に、京都市営地下鉄東西線と京津線の直通運転開始とともに登場した車両。日本で唯一地下鉄と併用軌道を走る車両であり、さらに京津線には61‰という登山鉄道並の急勾配もあることから、数々の特殊装備がある。このため、非常に高コストな車両となっている。京阪で初めて制御装置の素子にIGBTを採用したほか、シングルアームパンタ、普通用車両としては自動放送装置も初採用である。走行音は、この車両以外では東急7700系(7915F)でしか聞けない希少な東洋3レベルIGBTの音で、甲高い非同期音が特徴である。

 

1000系

走行音(1.37MB)

収録区間:本線 枚方公園→光善寺

制御方式:界磁添加励磁制御

 

1977(昭和52)年から1978(昭和53年)にかけて吊り掛け駆動だった700系の車体を利用し、台車や床下機器を5000系と同じ仕様にものに交換して登場した車両。その後の更新によって前面形状も変化しており、700系時代の面影はかなり薄くなっている。制御方式は抵抗制御だったが、後の更新で制御装置が交換され、界磁添加励磁制御となっている。走行音は、5000系と同じ音で、京成3600系などにも少し似た東洋モーターらしい音である。

 

2200系

走行音(全区間)(72.5MB*)←出町柳始発樟葉行き。レアな行先。

収録区間:本線 出町柳→樟葉

制御方式:抵抗制御

主電動機:TDK-817AまたはB(155kW)

 

1964(昭和39)年に登場した2000系の増備車的な位置づけの車両。2000系(現2600系)とほぼ同じ卵形断面の車体を持つが、当初から付随車を組み込むことを前提に製造されたため、主電動機は130kWのものを搭載している。後に更新工事を受け、その際に前面形状が変化している。足回りは他の京阪車同様東洋電機製。走行音は高速域の派手な音が特徴。2400系も同じ音である。もっとも車体もよく似ているが。

 

2600系

走行音(0番台)(全区間)(47.4MB*)

収録区間:本線・中之島線 萱島→中之島

走行音(30番台)(全区間)(34.3MB*)

収録区間:中之島線・本線(区間急行) 中之島→萱島

制御方式:抵抗制御

主電動機:TDK-8135A(155kW)

 

書類上は1978(昭和53)年に登場した車両ということになっている。実際は0番台は登場初年1959(昭和34)年の2000系を架線電圧昇圧に合わせて足回りの総取替えした車両で、30番台は1981(昭和56)年に0番台に準じた設計で新造した車両である。両者は車体に若干の相違点はあるものの足回りは全く共通であり、混用も可能である。車体に関しては後天的な改造を施された車両も多く、0番台では車両によって各部の形状にかなりの差がある。0番台は後継車の登場により、廃車がかなり進行している。走行音は2200・2400系とはやや異なり、起動時がやや重々しい。0番台、30番台ともモーター音は同じだが、ドアの開閉音が両者で異なっている。

 

(新)3000系

走行音(2.61MB)

収録区間:本線(快速急行) 香里園→枚方市

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋2レベルIGBT)

主電動機:TDK-6151C(200kW)

 

2008(平成20)年の中之島線開業と同時に登場した車両。京阪で初めてフルカラーLEDや車内の液晶表示器を採用、さらに鉄道車両として初めて座席の表地に東レ製のスエード調マイクロファイバー素材「アルカンターラ(エクセーヌ)」を採用するなど、かなりの意欲作である。片側3扉で座席はセミクロスシート(扉間が転換クロスシート、車端部がロングシート)となっているが、クロスシート部は1+2人掛けとすることで通路幅を確保し通勤輸送にも対応できるようにしている。8両編成で3M5Tと、従来車と比べて編成中の付随車の割合が高くなっている。足回りは基本的に10000系のものを踏襲している。走行音も10000系とよく似ているが、非同期音の響きが変わっている。

 

5000系

走行音(全区間)(45.0MB*)

収録区間:中之島線・本線 中之島→萱島

制御方式:界磁添加励磁制御

主電動機:TDK-8120A/A1(155kW)

 

1970(昭和45)年に登場した日本初の5扉車。後にJR東日本などに登場する多扉車と異なり、座席格納機構を備えているのが特徴。この機構により、ラッシュ時の乗降時間短縮とそれ以外の時間帯における着席定員の確保を両立している。制御方式は、登場時は抵抗制御だったが、後に更新工事を受けて界磁添加励磁制御となり、回生ブレーキが使用できるようになっている。走行音は、1000系と同じ音で、東洋モーターにありがちな音である。

 

6000系

走行音(全区間)(35.0MB*)

収録区間:本線・中之島線(区間急行) 萱島→中之島

制御方式:界磁位相制御

主電動機:TDK-8135A(155kW)

 

1983(昭和58)年、本線の架線電圧1500V化に備えて登場した車両。この車両の登場に伴い、昇圧に対応していない旧型車両は全廃となった。前面に設置された大型の非常用貫通扉、一段下降窓の側窓など、この車両の登場以前にはないデザインを持つ。この車両のデザインは後継車両にも影響を与え、基本的な部分は10000系にまで受け継がれることになる。制御方式は界磁位相制御で、回生ブレーキが使用可能。走行音は、高速域での派手な音が特徴。起動時の音の雰囲気はJR205系にも似ている。

 

7000系

走行音(全区間)(58.4MB*)←出町柳始発樟葉行き。レアな行先。

収録区間:本線 出町柳→樟葉

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋GTO後期)

主電動機:TDK-6151A(200kW)

 

1989(平成元)年に登場した、京阪初のVVVF車。最初に登場した3両は当初6000系のVVVF試作車として登場したこともあり、非常に6000系に近い雰囲気を持っている。ただし、当初から7000系として登場した量産車は前面形状が若干変化しており、窓付近の傾斜がなくなっている。全車が7両編成を組んでいるため、普通や準急を中心に活躍している。制御装置・主電動機とも他の京阪車両同様東洋電機製で、主電動機は当時最大出力のものが採用され、同型機が以降の各系列でも採用されている。走行音は、他社の東洋GTOとは異なり、非同期の音が上がりきってから一定音になる部分があるのが特徴。

 

7200系

走行音(全区間)(49.7MB*)

収録区間:本線(準急) 樟葉→淀屋橋

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋GTO後期)

主電動機:TDK-6151A(200kW)

 

1995(平成7)年に登場した車両。車体・内装デザインは7000系までの車両とは異なるものが採用され、京阪で初めて旅客案内表示装置・パワーウインドウなどが採用された。足回りは7000系をベースとしたものとなっている。8両編成2本、7両編成1本の希少車で、増備は本形式をベースにクロスシート装備とした9000系に移行した。走行音は、他社の東洋GTOとは異なり、非同期の音が上がりきってから一定音になる部分があるのが特徴。7000系や9000系とは同じ音である。

 

8000系

走行音(完全新造車)(全区間)(84.0MB*)

収録区間:本線(特急) 出町柳→淀屋橋

走行音(機器流用車)(全区間)(92.4MB*)

収録区間:本線(快速急行) 出町柳→淀屋橋

制御方式:界磁位相制御

主電動機:TDK-8161A(175kW)

 

1989(平成元)年に登場した、特急用車両。客用扉は片開きで、片側2箇所。座席は登場時は全て転換クロスシートだったが、更新時に車端部がロングシート化された。編成の中ほどに2階建て車両を連結する。この2階建て車両は、関東地方の近郊型車両に連結されるグリーン車とは異なり、特別料金不要で乗車できる。その接客設備から、特急を中心とした運用が組まれているが、一部間合い運用もある。足回りは大半の編成が本形式によって置き換えられた(旧)3000系のものを流用している。(旧)3000系は本系列投入後も1編成が残ったが、新3000系の投入に伴い本系列に編入され、30番台に車号が区分されている。走行音は、京阪のほかの直流モーター車と比べると落ち着いた音。完全新造車と機器流用車ではブレーキ緩解音が異なる。

 

9000系

走行音(全区間)(45.9MB*)

収録区間:本線(急行) 樟葉→淀屋橋

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋GTO後期)

主電動機:TDK-6151A(200kW)

 

1997(平成9)年に登場した車両。車体・足回りは7200系をベースとしている。当初は特急とそれ以外の両方の運用をこなせる汎用車として製造され、片側3扉ながら車内にクロスシートを装備していた。現在は(新)3000系の登場に伴いクロスシートは全て撤去され、ロングシートに改造されている。また、車体は当初は7200系とは色違いのようなデザインであったが、現在は新塗装化で色の違いがなくなり、まるで同じ見た目となっている。足回りについては、登場当初より7200系と同じである。走行音は、他社の東洋GTOとは異なり、非同期の音が上がりきってから一定音になる部分があるのが特徴。7000系や7200系とは同じ音である。

 

10000系

走行音(全区間)(21.1MB*)

収録区間:交野線 枚方市→私市

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋2レベルIGBT)

主電動機:TDK-6151B(200kW)

 

2002(平成14)年に登場した車両。車体塗色は登場当初はターコイズグリーン一色で、この塗装は本形式のみであった。現在は他の一般車と同じ塗装となっている。4両編成で、ワンマン運転に対応しているため、基本的には交野線で活躍しており、本線に出ることはまずない。車体形状は7200系や9000系がベースとなっている。制御方式はVVVFインバータ制御で、IGBT素子を採用した。足回りは従来車同様東洋電機製。走行音は、起動時に「ピコー」という音が鳴るのが特徴。他社の東洋IGBTでも京成3000系などこのような音を鳴らす形式はいくつかあるが、この車両はそれらよりも激しい鳴り方をする。

 

13000系

走行音(全区間)(21.3MB*)

収録区間:宇治線 宇治→中書島

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋2レベルIGBT)

主電動機:TDK-6151C(200kW)

 

2012(平成24)年に登場した車両。4両編成を組み、ワンマン運転に対応している。宇治線ワンマン化用として登場し、基本的に宇治線で活躍するが、交野線を走行することもある。車体形状は3000系をベースに一般車用として再設計したもので、似た用途の10000系とは大きく異なる。内装も宇治線用として「京都らしさ」をイメージしたものとなり、10000系とは大幅に異なっている。足回りも車体形状同様に3000系がベースであり、共通部品が多用されている。走行音も3000系と同じ音で、東洋IGBTの標準的な音である。


前のページへ戻る