鉄遊館

広島電鉄

350形

走行音(全区間)(78.8MB*)

収録区間:3号線 広電西広島→広島港

制御方式:抵抗制御(吊り掛け駆動)

主電動機:NE-50(50kW)

 

1958(昭和33)年に登場した市内線~宮島線直通運転用車両。登場時は850形を名乗っていた。現在は市内線のみで運用されているが、性能は直通運転時代と全く変わっていない。現在は広電で唯一の間接非自動制御車となっている。走行音は、普通の路面電車の音といった感じだが、他の旧型車と比べると唸りは小さめ。

 

650形

走行音(入庫便・全区間)(29.4MB*)

収録区間:0号線 広島港→広電本社前

制御方式:抵抗制御(吊掛駆動)

主電動機:SE-133(38kW)

 

1942(昭和17)年に登場した車両。広島・長崎への原爆投下により被爆した車両としては唯一営業運転が行われている車両である。外観は750形(元大阪市電)と似ており、両車が同じ木南車両で製造されていることから兄弟車と言えそうである。5両が製造されたが、事故や老朽化で3両が現役引退、そのうち2両が廃車となっており、現在走っているのは2両のみである。性能や収容力が他車と比べて劣り、老朽化も進んでいることから原則ラッシュ時のみ走っており、日中走ることは稀である。走行音は、それほどモーターの唸りは大きくなく、他の広電の吊り掛け車よりやや甲高め。

 

700形

走行音(初期車)(48.8MB*)

収録区間:6号線 広島駅→江波

制御方式:抵抗制御(吊掛駆動)

主電動機:HS314-Ar(52kW)

走行音(後期車・全区間)(34.2MB*)

収録区間:7号線 横川駅→広電本社前

制御方式:抵抗制御(カルダン駆動)

主電動機:TDK8568-A(52kW)

 

1982(昭和57)年に登場した車両。広電は長らくの間車両導入は他社局からの譲渡車によって賄っていたため、350形以来24年ぶりに量産された車両となった。当時流行の、いわゆる「軽快電車」のスタイルを取り入れ、大きな一枚の前面窓など随所にその特徴が現れている。初期の7両は廃車となった750形から機器を流用して新造されたが、後期の4両は機器も含めすべて新造された。後期の4両は車号の下2桁が10番台として区分されている。走行音は、初期車はかなり渋い唸りが特徴。後期車に関してはおとなしい音である。

 

750形

走行音(元大阪市電1801形)(2.82MB)

収録区間:3号線 広島港→元宇品口

制御方式:抵抗制御(吊り掛け駆動)

主電動機:SS-60(45kW)

 

元大阪市電1601形、1651形、1801形。これら車体長13mの3形式を広電が譲受するにあたり、1形式にまとめたのが本形式である。元1601形は製造年が1928~29年と古く、700形に機器を提供して廃車となった。元1651形、元1801形も廃車が進んだが、それぞれ3両づつが現役である。両者は車体はよく似ているが、台車など一部の機器は異なっている。走行音は、両者とも普通の路面電車の音といった感じである。

 

800形

走行音(全区間)(31.9MB*)

収録区間:8号線 横川駅→江波

制御方式:電機子チョッパ制御

主電動機:MB-3279AorB(45kW)

 

1983(昭和58)年に登場した車両。700形に続く「軽快電車」のスタイルを取り入れた市内線用の車両。長期に渡って増備が続けられたため、製造年次により車体形状に差がある。本車の最大の特徴は路面電車としては珍しい電機子チョッパ制御を採用したことで、他には3500形と長崎電気軌道2000形しか例がない。走行音は、電機子チョッパ制御ならではの加減速中常に響き渡るチョッパ音が特徴。

 

900形

走行音(全区間)(31.7MB*)

収録区間:8号線 江波→横川駅

制御方式:抵抗制御(吊り掛け駆動)

主電動機:TDK-546G1-A(45kW)

 

元大阪市電2601形。1969(昭和44)年に広電に入線した。2601形は「無音電車」こと3001形と同形の車体に旧型車の足回りを組み合わせて登場した車両で、広電に譲渡された車両の登場は1957(昭和32)であるため広電で走っている期間のほうが大阪時代よりもはるかに長い。一部の車両には冷房化改造と主電動機の換装(750形の廃車発生品を流用)を行った。未実施車は全車が廃車となっている。走行音は、走行音は同世代の他の都市の路面電車でも聞けそうな感じの、ごく標準的といった感じの音である。

 

1000形

走行音(全区間)(29.8MB*)

収録区間:8号線 横川駅→江波

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋2レベルIGBT)

 

2013(平成25)年に営業運転を開始した車両。老朽化した単車の置き換え用として増備が重ねられているが、低床化のため本車は3車体連接構造をとっている。広電の他の連接車とは異なり、ワンマン運転用として設計されているため、車掌台の設備が無い。5車体連接車の5100形がベースとなっているが、新規設計となった部品もあり、車体デザインもヘッドライトなど細部が異なっている。走行音は5100形と似ているが、本車の方が音が小さくなっている。

 

1900形

走行音(全区間)(47.6MB*)

収録区間:6号線 広島駅→江波

制御方式:抵抗制御(吊り掛け駆動)

主電動機:SS-60(45kW)

 

元京都市電1900形。1977(昭和52)年から翌年にかけて広電に入線した。京都市電1900形は1955(昭和30)年に900形として登場し、その一部がワンマン化改造を受けて1900形に改番されたものである。所々改修はされているものの、塗装、外観ともに京都時代の面影を強く残している。全車冷房化改造を受け、古参車両ではあるものの現在でも全車現役である。全車両に京都にちなんだ愛称が付けられているのが特徴。走行音は同世代の他の都市の路面電車でも聞けそうな感じの、ごく標準的といった感じの音である。

 

3000形

走行音(全区間)(34.0MB*)

収録区間:8号線 江波→横川駅

制御方式:抵抗制御(吊り掛け駆動)

主電動機:FM-62(62kW)

 

元西鉄福岡市内線の連接車。1979(昭和54)年より、2車体連接を3車体連接にするなどの大改造を経て入線した。当初は市内線~宮島線の直通運用の主力として活躍したが、空制のみで電制が使用できないためにブレーキシューの交換頻度が当時の他の直通用車両と比べると短く、メンテナンスに難があったために後に市内線専用とされた。1編成が廃車となったが、他の編成は現役であり、現在でも乗客の多い1号線を中心に、ラッシュ時には宮島線直通を除く各系統で活躍している。主電動機出力が他の旧型車と比べると大きく、その分走行音も大きくなっている。

 

3100形

走行音(全区間)(17.0MB)

収録区間:2号線 広電西広島→広電廿日市

制御方式:抵抗制御(吊り掛け駆動)

主電動機:TDK546/2-CorTDK546/2-G1C(40kW)

 

2500形を1985(昭和60)年から翌年に掛けて3車体連接車化改造した車両である。2500形は1961(昭和36)年登場の2車体連接車である。改造前も改造後も市内線~宮島線直通運用を中心に運用されてきた。しかし、最近では後継車の登場によって活躍の幅が狭められ、朝ラッシュ時に宮島線内のみの運用に就く程度である。吊り掛け駆動にも関わらず電制付きで、加速時だけでなく減速時にも吊り掛け音が聞けるのが特徴。宮島線は駅間距離がそれほど長くない割にそこそこ速度を出すので、ひっきりなしに吊り掛け音が響く吊り掛け車ファンにはたまらない車両となっている。

 

3700形

走行音(長区間)(46.6MB*)

収録区間:2号線 広電西広島→宮島口

制御方式:抵抗制御(カルダン駆動)

主電動機:TDK8569-A(60kW)

 

1984(昭和59)年に登場した3車体連接車。いわゆる「軽快電車」のはしりとして知られる3500形の量産バージョンとも言える形式である。特殊設計の多かった3500形の反省からか、制御方式は単純な抵抗制御とされ、車内もオールロングシートと手堅い設計となった。5編成が登場したが、以降の増備はVVVF制御を採用した3800形に移行した。2編成は市内線用、3編成は宮島線直通運用で活躍する。宮島線ではラッシュ時を中心に運用されており、日中は同線はVVVF車が殆どとなっている。走行音は、甲高く小さいモーター音が特徴で、雰囲気は700形後期車に似ている。

 

3800形

走行音(その1)(754KB)

収録区間:2号線 阿品東→広電阿品

走行音(その2)(3.07MB)

収録区間:2号線 広電廿日市→地御前

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋GTO初期)

主電動機:TDK6300-A(60kW)

 

1987(昭和62)年に登場した宮島線用の連接車。広電で初めてVVVFインバータ制御を採用した。宮島線の主力車として3900形や5000形に混じって運用されている。制御装置のメーカーは路面電車では多数派の東洋電機で、走行音も路面電車ではよく聞けるタイプの音となっている。ただ、鉄道線である宮島線では他社の車両よりも速度が出るため、雰囲気はやや異なる。

 

3950形

走行音(長区間)(47.1MB*)

収録区間:2号線 広電西広島→宮島口

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋GTO初期)

主電動機:TDK6305-A(85kW)

 

1997(平成9)年に登場した宮島線用の連接車。3800形の主電動機出力増強バージョンの3900形をモデルチェンジした車両。足回りは3900形とほぼ同じだが、車体は同車とは全く異なる。登場時は宮島線での高速運転時に横揺れが激しいという問題を抱えていたが、後に解消され、現在は宮島線の主力車両の1つとなっている。短期間に6編成が増備された。走行音は、3800形や3900形と同じ音で、典型的な東洋初期型の音。

 

5000形

走行音(1.04MB)

収録区間:2号線 山陽女子大前→楽々園

制御方式:VVVFインバータ制御(SIEMENS-IGBT)

 

1999(平成11)年に登場した広電初の低床車。ドイツから輸入されており、登場時は話題になった。5車体連接車であり、車体長は30mを超えるため国交省の特認を受けている。「GREENMOVER」の愛称を持つ。低床車となったことで確かに乗り降りはしやすくなり、利便性は大幅に高まったが、もともと冷涼なヨーロッパむけの設計であるため、冷房装置など日本の風土に合わないことによる不具合も出てきた。そのため、12編成が導入されて以降の増備は5100形に移行している。駆動方式は直角中空軸積層ゴム駆動方式という特殊なものである。走行音は直角カルダン車のような大きなモーター音が特徴的。それに加えて、インバーターからと思われる「キーン」という音が加減速中ずっと鳴り響く。

 

5100形

走行音(市内線)(1.48MB)

収録区間:1号線 宇品四丁目→海岸通

走行音(宮島線)(723KB)

収録区間:2号線 山陽女子大前→広電五日市

制御方式:VVVFインバータ制御(東洋2レベルIGBT)

 

2004(平成16)年に登場した連接車。5000形で発生した様々な不具合が改良され、ほとんどの部品が国産となっている。車体長も少し短くなり、30m以内に抑えられている。「Green mover max」の愛称を持つ。所属の関係で、宮島線直通運用よりも市内線のみの運用にかなり多く入っている。駆動方式は5000形とは異なり直角カルダン駆動である。制御装置は東洋電機製。走行音は、起動時こそ東洋IGBTの音だが、加速していくにつれ直角カルダン駆動独特の低い音が響くようになる。


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